プロフィール お問い合せ お勧めリンク
ホーム 読書案内 旅行案内 映画案内 著作案内 シアトル・ライフ
 
 

戻る
書名:

上級日本語教材:現代日本社会11

著者: 若林 茂
 
 
は じ め に
 

このテキスト『上級日本語教材:現代日本社会 11 』は、ワシントン大学で日本関連の科目を担当している教授や研究者を対象としたものです。日本人の多くは、イメージとして漫然と「外国人には、日本の文化や社会 は分からないだろう」と思いがちですが、決してそんなことはありません。

私が接してきたアメリカ人の教授や研究者は、日本からやってくる若い日本人留学生など足元にも及ばないほど日本の文化や社会に関する知識を持っています。ですから日本文化に対する関心も深いのですが、これまでの傾向は歌舞伎や能や狂言に象徴される日本の伝統的文化が中心でした。

ところが若い研究者は、日本の伝統的文化よりも現代的文明により関心があります。それはソニー、トヨタ、ホンダに代表されるような高品質なブランド・イメージが、大いに貢献しているようです。

このような洗練された製品、しかも時代の最先端をいく現代文明の商品を作り出す現代日本社会にこそ関心があるのです。

今回もこのような視点から、次の6つの章からテキストを構成しました。政治・経済・社会・文化など社会・人文科学の分野から、編者がこれこそ現代日本社会を解明するのに優れていると思える作品から選びました。
 

1 章 日本の政治:櫻井よしこ「日本ルネサンス」
2 章 日本の経済:森永卓郎「厳しい時代に生き残るには」
3 章 日本の社会:神渡良平「星野精助と安岡正篤」
4 章 日本の首相:鳩山由紀夫「鳩山内閣メールマガジン」
5 章 日本の文化:倉本 聰「北海道・富良野自然塾」
6 章 日本の書物:若林 茂 『私の読書案内8』

 

今回は 3 章「日本の社会」として、群馬の優良企業であり<手振りうどん>でよく日本の社会に知られる星野物産を育てた星野精助翁の経営哲学や人生哲学に光を当てた著名な作家・神渡良平氏の作品『安岡正篤「宇宙と人生」』(佼成出版社)に収められた「 星野精助と安岡正篤 」に焦点をしぼりました。

私が星野翁に初めてお会いしたのは、 2005 年 12 月 7 日でした。それは心友・松崎靖氏の紹介によるものでした。それ以来<品格の人>と命名させてもらいまして、定期的に会食と盃を酌み交わす機会も多く頂きました。<慈愛の人>鍵山秀三郎氏ともよく相談して<愚翁会>なる集まりを作り、人生談義や政治・経済・社会問題を承っています。

星野翁は今年の 6 月 12 日で 95 歳を迎えましたが、知力・気力・体力の三拍子が充実しており、これからの日本の高齢化社会において、今年還暦になり老年世代に足を踏み入れた私や同年代の者たちにとっては、<希望の星>でもあります。<品格の人>星野精助翁によって培われた経営哲学や人生哲学が星野物産や群馬県みどり市の人々に、さらに多くの人たちに生きる勇気を与えてくれるものと信じこのテキストを作成した次第です。       
2010年7月31日 ワシントン州レドモンドの自宅にて     若林 茂
 
  //Powered by Starforest Productions//