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書名: 読友への感謝詩<私の読書案内8>
著者: 若林 茂
 
 

<読友>である国語教師の新井国彦さんに
感謝と友情の念を込めて本書を捧げます。

 
は じ め に
 
  新井国彦さんは、群馬県高崎市立中尾中学校の国語科を担当する教諭で、これまでに片岡中学で学年主任を幾度も務めたベテラン教師です。
   大の読書好きということで、まさに私にとって、本当の本好きという意味で<本友>とか、読書好きということで、<読友>と命名させてもらっています。
   新井さんは、書物を通じて人生を語り合える<読書友達>でして、わたしにとって貴重な友人です。
   私の「読書案内」「シアトルライフ」などの原稿の一次校正は、独立行政法人理化学研究所の情報基盤センターに勤務する図書館司書で私の妻である若林郁子が、そして二次校正を新井国彦さんが、メールで取り組んでくださっています。
   その新井さんが2006年6月29日付の群馬県の地方新聞である『上毛新聞』の巻頭コラム「三山春秋」に、紹介されていました。数年前から発行している『凛』(りん)という学年だよりと共に、その人柄や仕事ぶりをまとめたものです。
   その執筆者は、前論説委員長で当時「はるな支局長」を務めていた清水信治さんという方とのことです。
   この人の筆捌きが要旨簡潔で、それであって清々しく、行間の背後から文学や教育に対する人間的な温かみが感じられます。
   そのコラムの存在を知らせてくれたのが、群馬県みどり市大間々町に住む<心友>松崎靖さんでした。その直後にその旨とお祝いのメールを新井さんに送信しました。
   その時には、逆にインターネットで、そのコラムの見方を教えてほしい、と頼まれてしまいました。
   自分のことが『上毛新聞』に掲載されたとしても、自ら吹聴することもなく淡々と日々の仕事に勤しむ律儀な友人がいることを誇りに感じました。
   そういう奥ゆかしい<読友>に校正をしてもらっていることを、私はあらためて感謝した次第です。
   次の引用文は、2006年6月29日付『上毛新聞』の巻頭コラム「三山春秋」からの抜粋です。
 

▼〈若葉してやさしき街となりにけり〉。高崎の片岡中学校で学年主任をしている新井国彦さんの句に接し、情熱的な人柄とともに、子供たちを包み込むような優しいまなざしを思い浮かべた

▼五年前から『凛(りん)』という学年だよりを発行している。保護者への連絡的な記述もあるが、子供たちに読んでほしい本のこと、目に留まった新聞記事、生徒の詩や俳句作品などを楽しく紹介している

▼昨年度の発行は百三十三回に上った。週に三回というペースに驚いていたら、時を同じくして理想教育財団の「プリントコミュニケーションコンクール」で優良賞に選ばれたとの朗報を耳にした・・・・

*この先は、執筆者の承諾を得ましたので、次のサイトに直接アクセスして見てください。

http://www.raijin.com/news/thu/column.htm

 

  新井さんからメールを頂いたのは、2003年12月19日が最初でした。それ以来現在までお互いに1100通余りのメール交換が継続しています。
   それは新井さんの人生テーマが『読書と人生』ということで、私自身と共有する価値観を抱いていたことに起因するものと思われます。
   また、新井さんは日常の実践活動として学年通信や学級通信として『凛(りん)』を地道に発行してきたことも大いに関連しています。
   さらに『やまびこ会ペンクラブYPC発言集』への投稿などの執筆意欲もまた私自身の生き方とも価値観を共有しています。
   新井さんは教師としてのみならず、一個人としても「時を守り、場を清め、礼を正す」という生活信条を遵守しています。
   この言葉は、国民教育の師父として今なお慕われている哲学的教育者・森信三先生のものです。
   新井さんと私の友情や信頼関係は、こういう価値観の共通基盤を出発点としています。
   このような人生観を別の視点から眺めますと私の大好きな作家池波正太郎の時代小説『 『鬼平犯科帳』 』の主人公長谷川平蔵の表現を借りれば、次のような文章になります。
   「人間というやつ、遊びながらはたらく生きものさ。善事をおこないつつ、知らぬうちに悪事をやってのける
   これは作家池波正太郎の人生観そのものなのですが、池波さんの生き方は、次のように要約できます。そして、新井さんもまたそうなのです。

 

池波正太郎は、<自立の人>であった。自らに貸した決まりを守り、自分がされて嫌だと思うことは、決して他人には行わない。窮屈なまでに自分を律し、己の<分>を見極め、分不相応を嫌った。

 
このような律儀な友人・新井国彦さんに本書を捧げる次第です。
 
シアトル郊外レドモンドの自宅にて  2009年7月27日 若林 茂
 
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